COLUMN

調光フィルムSILF(シルフ)のコラム記事です。

愛車を電子シェードで個室空間に「SILF」が日産セレナに採用

これまでは屋内での利用が多かった調光フィルム「SILF」が、日産セレナに採用されました。SILFの一般車両への設置は、業界初です。SILFの特徴から役立つ場面まで、プライバシーを守って視線をコントロールするSILFとはどのようなものかご紹介します。

「SILF」とは

SILFは、正興電機製作所が開発した調光フィルムです。フィルムの透明・不透明を自由に切り替えられ、視線を自由にコントロール可能です。その特徴を生かし、場所や目的に合わせて幅広い用途に用いられています。

開放感がある空間で機密性の高い会議

応接室やミーティングルームのパーティションにSILFを設置することで、社外のお客様の来訪時には不透明にし、会議の内容や会議の参加者のプライバシー保護が可能です。
フィルムを不透明にすることで、外からの視線を遮ります。
普段はフィルムを透明にし、開放感ある空間を保ちます。
空間の開放感と機密性を同時に保てることによって、屋内空間にいる人の居心地の良さも情報の機密性も実現できます。

企業秘密だらけの工場で見学ツアー

工場見学は、企業の秘密保護という視点においては苦労が少なくありません。工場内には多くの機械があり、企業秘密の機器や製造工程で溢れていることがあります。社外の人が現場を覗き見ることができる工場見学では、企業秘密の情報をいかにして守るかが課題です。守りたい情報を十分に隠せていない場合、見学者が通る見学通路から、本来保護する必要のある情報がまる見えであるという状況も起こりえます。そのような事態を防ぐために、工場の見学通路にはSILFを設置することで、企業秘密を保護できます。

また、工場内の場所によって、見せてもよいエリアと見せたくないエリアがある際には、SILFのモードを切り替え見せる範囲をコントロールできます。

患者にも家族にも安心

SILFは病院の手術室にも設置されています。普段は遮蔽モードで患者のプライバシーを保護し、患者の家族や医大生が見学する際には、透過モードに切り替えます。こうすることで、医療関係者にとって治療しやすい環境、患者やその家族にとってプライバシーが守られた環境を同時に実現可能です。

また、その切り替えを一瞬で行えるのもSILFの特徴です。加えて、消毒清掃もしやすいため、医療現場においてSILFが選ばれる理由の1つです。

電子シェードの仕組みと特性

電子シェードは、透明な電極で挟んだ液晶分子を操作することで、遮蔽と透過を切り替えるという仕組みでできています。瞬時にモードを切り替えられ、また、透過時の透明性も高いことが特徴です。加えて、消費電力も低く、通電時(透明時)の消費電力は1㎡当たりわずか4W程度です。

また、SILFのお手入れは湿らせた柔らかい布で拭くだけで完了します。実際に使用する際に便利なだけでなく、家計にやさしく簡単にお手入れできる特徴は魅力の1つです。

電子シェードで遮蔽も透過も自由自在

プライバシー保護の手段としてこれまで一般的だったスモークフィルムの場合、遮蔽すると屋内・車内が暗くなる、完全に遮蔽することはできないという欠点がありました。電子シェードは遮蔽も透過も、より自由自在に行えます。

スモークフィルムと車用カーテンのデメリット

これまで、車載向けの視線をコントロールする手段としては、スモークフィルムと車用カーテンが一般的でした。外からの視線を遮る手段としてはどちらも効果的ではあります。

しかし、スモークフィルムは中からの視認性低下もある程度避けられません。また、車用カーテンであれば、開け閉めは自由に行えますが、車内が暗くなったり多少の隙間ができたりするため完全に遮断することは困難でした。カーテンの場合、思った以上に室内空間を狭く感じさせますので、車内のすっきり感が全く異なります。

電子シェードのメリット

これまで、両立が難しかった、車内の快適さと外からの視線遮断という2つを、同時に実現できるものがSILFの電子シェードです。電子シェードは、場所や目的に応じて透過・遮蔽モードを自由に切り替えられます。窓の外の景色を見たいときには透過モードに、外から見られたくない時だけ遮蔽モードにできます。

また、シェードのスイッチは、運転席と後部座席の2箇所に設置されており、ボタン一つで簡単に切り替えられるのです。駐車時には、自動的に遮蔽モードになるため、車内の荷物を外からの視線から保護でき、盗難防止にも役立つでしょう。

マウスオーバーでON/OFFが切り替わります。

タップでON/OFFが切り替わります。

新車納入時だけでなく買った後でも設置可能

日産セレナに設置されるSILFの電子シェードは、セレナ(C27)専用に設計されており、セレナ(C27)全グレードに対応しています。新車購入時だけではなく、購入後に後付けも可能です。取り扱いは、日産自動車の販売店舗が行っています。

スライドドアにも設置可能

従来は、スライドドアへのSILFの設置は困難でした。しかし、今回、スライドドアへのSILF設置が可能になりました。窓の上げ下ろしに伴う擦過耐久テストもクリアしており、スライドドアの開閉も耐久性も心配せずに使用できます。

サイドクォーターガラスとバックドアガラスの3枚仕様とサイドスライドドアガラスも加えた、5枚仕様の2種類をご用意し、お客様の使い方に合わせた選択が可能です。

車内に落ち着いた雰囲気をもたらす

日産セレナへSILFの電子シェード設置にあたり、車内空間を落ち着いた雰囲気にできるようグレー色のフィルムを開発しました。遮蔽モード時にはスモークフィルムのような色合いに変化するため、車内により落ち着いた雰囲気をもたらします。加えて、UV、IRカットの性能もあります。透過・遮蔽モードともに高いカット率をもっており、肌を保護する機能に優れています。

マウスオーバーでON/OFFが切り替わります。

タップでON/OFFが切り替わります。

こんな時は遮蔽モードONに

SILFの電子シェードが車内のプライバシー保護に役立つ場面はたくさんあります。特に、現在は感染防止対策として、リモートワークや、人混みを避ける外出の機会が多くあります。車中泊やオートキャンプなどのおでかけにもピッタリです。

着替え、授乳、休憩、食事など車に求めるさまざまなシーンで、外からの視線が気になるタイミングは少なくありません。ちょっとした時間でも気軽に遮蔽モードにすることで、よりリラックスして過ごせます。また、車内でのリモートワークの際には、セキュリティ対策としても機能します。車内をよりプライベート空間にでき、車内でのリラックスも機密性を保ちたいリモートワークの際にもSILFの電子シェードが役立つでしょう。

電子シェードが今後のスタンダードに?

2022年12月現在は、電子シェードが利用できる一般車両はセレナだけです。しかしこれまでの装備と比較してさまざまなメリットがあるので、調光フィルムの技術が今よりさらに普及すれば、電子シェードがスタンダードになる可能性もあるでしょう。

まとめ

SILFは、場所、目的に合わせてさまざまな使い方ができます。モード切替えで、視線を自由に、しかも一瞬でコントロールしプライバシーを保護します。

一般車両として初めてSILFの電子シェードを設置する日産セレナ(C27)では、全グレードに設置を対応しています。また、新車への設置だけでなく使用中の車両への後付けも可能です。スライドドアにも設置が可能なため、車内のプライバシーを守り、外の景色も楽しみやすいです。

セレナ(C27)専用のディーラーオプション品となるSILFは、3枚仕様が172,700円(税込み)、5枚仕様が238,700円(税込み)販売されています。全国の日産販売店舗にて発売されています。保証期間は、SILFの電子シェード製造者である正興電機製作所による保証が1年あり、日産自動車により追加で2年保証(走行距離60,000kmまで)がされます。

正興電機製作所は、これからもMobility as a Serviceに貢献できるよう新しい価値の提供・開発に努めます。

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